2017.05.15

中国の国際高校 − ① -

 

 高等学校入試の時が徐々に近づいてきた。高校入試が終わると、生徒は学校を選択するが、(志望校を)公立高校にするのか、それとも私立高校や国際的高校にするのか?ここでは国際高校について解説します。(参照:国際学校網)

Ⅰ:中国の国際高校にはどのようなタイプがあるか?

◎第一類型は、「踏襲型」である。
 海外の高等学校の教材・SAT・AP課程を一式揃って導入しているが、この種のカリキュラムは中国国内に合わせた改良を行っておらず、中国の生徒に英米の高校生と同様、全て英語で文科・理科の授業を行っている。このため多くの生徒が適応できず、(神仙が書いた書物のように)難解で理解できない文章を聞くような状態になる。
 また、海外の高等学校の厳格なカリキュラムと授業時間(コマ数)が要求されるため、国際クラスの教学とIELTS、TOEFLの復習・受験勉強の時間との関連が失われている。「踏襲型」の国際高校の大部分は、海外受験について校内での教学義務を負わないので、生徒は学校外の施設で行われるIELTS、TOEFL、SAT等の補習を受けなければならないのである。

 

◎第二類型は、「詰め込み型」である。
 高校の文科理科課程・外国人教師による課程・英語研修・IELTS・TOEFL・SAT受験の補習、さらには、国学(中国の古代文献学習)課程、課外活動まで含まれている。この種のカリキュラムは見たところ悪くないし、どんな課程もあるが、通常一貫したシステム・主導的な課程がなく、その上、生徒の時間と気力・体力には限りがあるので、しっかりとした(学習の)基礎を築くのが難しくなっている。
 ある国際クラスが保護者に公表した各課程の総授業時間数は、一週間の最大授業時間数よりもさらに多かったという笑い話さえあった。

 

◎第三類型は、「経験蓄積型」である。
 この種の学校が依拠しているのは、長年にわたる高校の国際教育運営の実践経験で、経験蓄積型に属している。長年の経験と教訓の蓄積の上に、海外の権威あるシステムとカリキュラムを導入し、国内の理科双基(基礎知識の理解と基本的技能の訓練)強化練習を補充手段として、中国・海外のカリキュラムの基礎を実践している。その結果、校内システムで海外の入学試験の復習と受験勉強を成し遂げ、半分の労力で倍の成果を上げる学校運営効果を発揮している。